2月に実施した、医療相談会報告です。
□夜回り 浅草30名 上野42名
□相談会
薬 45
診察 3
抗原検査 2
鍼灸 9
散髪 13
生活相談 4 後フォロー1名
ご飯 81
2月の相談会では、抗原検査で陽性1名(風邪症状のみで発熱無し)、陰性だが発熱症状の方が1名でした。
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陽性が判明した方は、自宅療養をする場所がないため、宿泊療養施設を探しましたが、
公的に用意されている施設は「65歳以上であるため」+「重篤な症状がない」ため利用することができませんでした。
□利用できなかった公的支援先とそれぞれの状況
・感染拡大時療養施設
主に無症状の陽性者が療養できる場所とされる。
申込条件に書かれていないが「65歳未満が対象の施設だから受け入れられない」との回答だった。*年齢制限については宿泊療養施設に準ずる運営との理由だった。
・宿泊療養施設
65歳未満が対象と明記されているため該当しなかった
・その他
発熱相談センター、自宅療養サポートセンター(うちさぽ東京)、保健所
上記3か所はいずれも
「医療機関しか紹介できない」「高齢者向けの宿泊施設はない」という返答で
保健所は、「(当時一時的に滞在していた)倉庫にいてもらうしかない」という対応でした。
結果として、「高齢者はどこに行けばいいのか?」という私たちの問いかけに対しては、
「65歳以上の陽性者は、自宅療養か入院の2択しかない」という答えでした。
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高齢者は単身で住んでいる人も多く、事情により自宅にいることが難しい人もいます。
また、急変のリスクが高いからこそ、多くの人に見守られなければならない人たちでもあります。
さらに相談会を実施した2月時点では、病院の満床状態、クラスターが発生していたりと、誰もが入院できる状況でもありませんでした。
「高齢者が安心して療養できる場所が用意されていない」というのは、オミクロンで亡くなった感染者の9割が70代以上の高齢者という現実も踏まえると、非常に由々しき問題で、早急に対応しなければならない事態です。
その後、私たちは偶然にも、シェルターを管理している支援団体と連絡を取り合うことができ、Aさんは療養先を見つけることができました。
「誰にも感染させたくない」と言っていたAさんのほっとした顔を忘れることはできませんし、私たちも心から安堵しました。
しかし、この一件で、高齢者が置かれている現状を目の当たりにし、あじいるスタッフ一同、危機感を募らせています。現在は、この現実とどう向き合い、社会にどう発信していけばいいのか、議論を重ねています。
6月発行予定のニュースレターでも続けて発信をしていきます。